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元はただの石ころ

「確かなのは過去でも未来でもなく今」とわかっているけれど、そう簡単に割り切れない奴の日常

国立新美術館で開催中の「マグリット展」が好評なようなので、昨年、ベルギーのマグリット美術館へ行った時の感想を書いてみる

美術館

はじめに

2014年の6月。会社の夏季休暇を目一杯使い、僕はパリとベルギーに行ってきた。

 

パリにて

パリはもちろん、美術館巡りということで、ルーブル美術館オルセー美術館へ行った。世界的名画がこれでもか!というくらい何気なくさりげなくそれでいて、どや!どや!と展示されているのに僕は圧倒されっぱなしで、喜びのため息を何度も何度もついて胸がいっぱいになった。

 

パリからベルギー

当初はパリだけを観光する予定だった。が、しかし!旅行の2ヶ月前。僕が世界で一番大好きな画家のマグリットベルギーの画家だったことを不意に思い出したのである。それから、「もしかしたらパリからでも行けるのかなぁ?」なんて気軽にGoogle先生に尋ねてみたら「高速鉄道で日帰りでも行けるますよ〜!」という回答を頂いたので、スッカリ舞い上がってしまい、驚きのあまりジャンプをして天井に頭をぶつけたほどであった(心中妄想)。

 

これは絶対行くっきゃない!僕はその場で高速鉄道のサイトをチェックした。やばい、フランス語や!と思ってぞっとしたけれど、よく見ると英語に切り替えボタンがあって一安心。

無事にチケットを購入し、パリから日帰りでベルギーの首都ブリュッセルに行くことが決まった。

 

パリからベルギーへはタリスという高速鉄道で行ける。

タリス | ヨーロッパ鉄道旅行ガイド(レイルヨーロッパ【公式】)

 

なんかこれ見ると日本語でもチケット買えるみたいだけれど、日本語で買うと手数料かなんかが取られる、という情報を得ていた(真偽はご自分でお確かめを)のであえて、本家サイトで買った。本家サイト(英語)は以下。

https://www.thalys.com/fr/en/

詳しい買い方とかは心の広い人が日本語訳を書いて説明してくれているサイトがあるのでそちらを検索して参照してほしい。

 

パリ北駅にて。ここからブリュッセルまで最高時速300キロの早さでひゅーん!と移動。めちゃくちゃ早くて車窓の風景がすごいことになってた(笑。

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社内はこんな感じ。赤というかピンクというか。

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マグリット美術館へ

さて、タリスにてベルギーの首都ブリュッセルに到着。距離にして311.4キロ(グーグル先生調べ)を所要時間1時間20分程度(はやっ!)。

タリスはブリュッセル南駅に着くのでその後、在来線?にてブリュッセル中央駅に移動が必要。すぐ着いたから歩いても行けるかとは思うけれど、治安の面などご自分で調べて自己責任で。

 

ブリュッセル中央駅ホームにて。

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余談だけれど、ブリュッセルの中心地、グラン・プラスなども見たが、街並みがとても美しい。あと、一流のチョコレート屋さんがたくさんあり、チョコ好きには堪らないかと。

 

グラン・プラスにて。

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ワッフルは1ユーロから売ってる。

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美術館へは駅から歩いて10分〜15分程度で到着。

マグリット好きならご存知)山高帽の男のシルエット。

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なお、マグリット美術館はベルギー王立美術館に併設される形になっており、入り口はベルギー王立美術館から入るようになっている。わかりづらいが入り口付近の写真(下)。 

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展示について

たしか絵が展示されている壁面は黒色だったかと思う。絵の色彩が鮮やかに見えて素晴らしいと感じた。なお、写真撮影は厳禁なので内部の写真は無い。

展示構成は、初期の頃のグラフィック的な作品から年代順に展示されていた。僕は、マグリットが生涯でどんな絵を描いてきたのか知らなかったので、グラフィックもやってたの?と、とても驚いた。当然のことながら展示は英語とフランス語(だったかと思う)で解説されている。最初は、マグリットの生きた時代を表すための別のアーティストの作品かと思ってしまい混乱した(笑。でも、マグリットは初期のころ、グラフィック作品を描いて生計を立てていたようなので、全てマグリットの作品ということになる(マグリット美術館なのだから当然なのだけど)。

 

感動の嵐

ここでも僕は感動でため息をつき、瞬きをする間も惜しいくらいにひたすらに一つひとつの作品を見続けた。平日に行ったのだが、観覧者は本当に少なく、一つひとつの作品とじっくり向かい合うことができた。こんなことは日本では考えられないと思うので、幸福な気持ちになった。

 

最後の部屋

ひと通り展示を見て、これが最後の部屋になる。そこに僕がずっとずっと見たかった作品はあった。それが「光の帝国」である。実は光の帝国は何種類かある。

現在、国立新美術館で開催されているマグリット展でも光の帝国の一つ(『光の帝国Ⅱ』)が展示されているが、こちらは横型。僕が見たかったのは縦型の方なので、ついに!という気持ちが強かった。

 

光の帝国を見て

思っていた以上にその絵は大きかった。僕はその絵とじっくりと向き合った。

昼なのに夜。

夜なのに昼。

 

ポスター ルネ マグリット 光の帝国

ポスター ルネ マグリット 光の帝国

 

 

僕がマグリットを好きな理由として、彼の描く絵に出てくる青空が好きだということが挙げられるが、この作品はその魅力が最大限に発揮されていると言ってもいいと思う。それは、地面およびその上にある建物が夜の闇に閉ざされているため、闇との対比で青空が極めて鮮明で美しく感じられるからだ。

 

僕はこの絵の前で、心の底から「今まで生きてきてよかった」と思った。この日のために僕は生きてきたのではないだろうか、と半ば本気で思ってしまうほどだった。

同時に、日本から遠く離れたベルギーで僕は今、マグリットの絵と向き合っている、という事実がなんだか夢のようにも感じられて、不可思議な陶酔感にも包まれていた。隅から隅まで、顔を近づけるだけ近づけて、見た。よく見ると夜の部分にも微妙な陰影があり、建物が薄ぼんやりと描かれていたりして、ネットで見たのとはずいぶんと違う印象を受けた。やっぱり本物は違う。

今度は、一歩、また一歩離れて見た。全体を見た。そうすることでまた絵は違った印象を見せてくれた。全体として見ていると、僕はその絵の中にすっと入っていけた。夜の闇に閉ざされた中に1つの外灯。その光に目を細めながら、空を見上げるとそこには青空と雲。

 

しばし、ひとり、絵の中をさまよった。それはなんとも言葉にはできない至福のひとときだった。

 

しばらくして、その絵から離れる時、僕はなんだか泣きたい気持ちになっていた。このまま、この空間ごと日本に持って帰ることはできないものだろうか。もしくは、ブリュッセルに移住してしまおうか。無理なことはわかっているのに、帰国後、ネットで「ベルギー 移住」と検索してしまったのはここだけの秘密にしておく。

 

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これを読んでいるあなたもぜひ!

みなさんもベルギーを訪れた際は是非、行ってみてほしい。

そんな時間もお金もないよという人、あきらめないで(笑)!

六本木の国立新美術館で「マグリット展」(6/29(月)まで))が好評開催中!その後、京都にて7月11日(土)~10月12日(月・祝)まで開催。

magritte2015.jp

もっと知りたいマグリット 生涯と作品 (アート・ビギナーズ・コレクション)

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