元はただの石ころ

「確かなのは過去でも未来でもなく今」とわかっているけれど、そう簡単に割り切れない奴の日常

生きることは苦しみである。

生きることは苦しみである。

 
うまくいかない。自分のダメなところばかり目について、毎日、溜め息をつく。
苦しい。
 
でも、生きることは、そもそも苦しみなのだ。この本に書かれてある通り。 
結局は自分のことを何もしらない―役立つ初期仏教法話〈6〉 (サンガ新書)

結局は自分のことを何もしらない―役立つ初期仏教法話〈6〉 (サンガ新書)

 

 

ずっと立っていると疲れる。では、座っていれば疲れないのか。ずっと座っていたら、やっぱり疲れる。では、寝てみたら疲れないのか。寝たきりのままだと疲れる(身体は寝返りを打ったりしてそのままの姿勢ではいられない)。
 
つまりそういうこと。
生きることは、「苦しみを避けるためにどうするかを考える」こと。
 
この考え方は、特に、自分の気分が落ちている時によく効くと思う。
苦しい状態=普通の状態 だと仮定すれば、自分に起こった悪いことも、それが当然だと思うようになる。逆に、良いことが起こればそれを心から喜べるだろう。
 
生きることが辛い時は、一刻も早くその考えからの脱却が必要である。
そのためには、色々な考え方を知っておいて、自分の気持ちが落ちた時に、「そういえば、こんな考え方もあったなぁ」と気持ちを切り替えられるようにすればいい。
 
「いや、待ってよそんな単純じゃないよ私」っていう人もいると思う。
それはたしかにごもっともで、こういうことを書いている自分自身、辛い時はなかなか気持ちを切り替えられずに「もうダメだ〜」と思ったりする。だから、そういう人には「あなただけじゃないよ、自分もそうだよ」と伝えたい。伝えたからって何になるんだ?と言われそうだし、確かになんの解決にもなっていないね、と返すしかないのだけれど。
 
結局のところ、生きることは苦しいのだ。それはきっと、みんな同じ。多かれ少なかれ、みんなそうだ。違うのは、その苦しみに対する対処法をどれだけ知っているか、ということ。
 
*僕は特定の宗教を信仰していない。よって、この本を紹介したからと言って、皆さんに仏教を薦めているわけではないことを断っておく。