元はただの石ころ

「確かなのは過去でも未来でもなく今」とわかっているけれど、そう簡単に割り切れない奴の日常

【後編】『緑色の休み時間』(三輪ひろ子)という児童書が小学生の頃大好きだったので、その舞台であるイギリスのウェールズへ行ってきた

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YHAのトイレに貼ってあったポスターに感動

前編はこちら

motoishirei.hatenablog.com

 

 今日はカーディフ郊外にあるケルフィリー城へ。カーディフ市内からは電車に乗らなくてはならない。行くべきか迷ったが、これを逃したら次は多分無いので行くことにした。

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往復分を購入

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電車に乗ると、すぐに緑に囲まれた中を走る。このローカル感、好き。Cardiff Queen Street駅からケルフィリー城のあるCaerphilly駅までは15分程度。しばらく車窓からの風景を楽しむ。

 

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最寄り駅から徒歩5分ほどでケルフィリー城へ着いた。これだ!「緑色の休み時間」の古城は昨日のカーディフ城よりもこちらの方が印象が近い。お堀に囲まれた感じは日本の城にも通じる感じがした。

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天気も良く昨日より暖かく感じた。

最高の気分でケルフィリー城へ。朝一番乗りして独り占め状態。

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でもしばらくしたら小雨が降って来た。さすがイギリス。期待を裏切らない変わりやすい天気。

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目を閉じて風を感じた。ウェールズの風。「緑色の休み時間」の中に流れていた風が現実と重なり、そっと頬を撫でた気がした。「緑色の休み時間」という本を読んでワクワクしていたあの頃から20年以上経つ。当時に戻りたいなんて思わないけれど、時は確実に流れていく。当時の夢を今叶えた。しかし私生活は色々と望み通りにならないことが多かった。やりたくも無いことを沢山やってきた。改めて、やりたいことだけをやろうと決めた。

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幼い頃から自分自身が大嫌いだった。勉強も運動も苦手。友達もいない。本を読む時間だけが暗闇の中で生きる唯一の灯りだった。その中でも『緑色の休み時間』は僕にとって最高の本だった。イギリスのウェールズ地方を舞台に日本の小学生の子どもがひと夏を過ごす。そこで出会った青い目の少年と一緒に古城を探検する……。きっと自分はこの本の小学生の子どもになりきって本を読んでいた。うまく生きられない駄目な自分。普通じゃない自分から逃げたくて、本の世界に逃げ込んでいた。

35歳の今、当時の自分が間違っていたとは思わない。本を読むことで僕は自分の世界を視野を拡げることができた。普段の生活に追われていると今この瞬間の世界がすべてだと思ってしまう。けれど、世界は広い。日本だけが全てじゃない。『緑色の休み時間』が素晴らしいのはそういう多視点的な考え方を物語を楽しみながら知ることができる点だと思う。

 

人はきっとそんなに強くない。打ちのめされそうな現実から逃げたっていい。いつか時が経てばまた向き合うことができるようになるから。僕にとっての逃げ場は本だ。これは今でも変わらない。きっとそれで良いんだと思う。これを読んでいる人の中にも、自分にとっての逃げ場があるといい。

緑色の休み時間―広太のイギリス旅行 (わくわくライブラリー)

緑色の休み時間―広太のイギリス旅行 (わくわくライブラリー)