元はただの石ころ

「確かなのは過去でも未来でもなく今」とわかっているけれど、そう簡単に割り切れない奴の日常

2020-04-01から1ヶ月間の記事一覧

【即興小説】あの日

あの日。 君が生まれた日は、3月の終わりのとてもあたたかな春の日の朝で。 僕は35歳だった。 海の近くにある小さな病院で君は生まれた。 外の波の音が聞こえてくる病室で 予想よりも高い声で泣く君は 予想以上に小さくて華奢で 触れたら壊れてしまいそうで…