元はただの石ころ

「確かなのは過去でも未来でもなく今」とわかっているけれど、そう簡単に割り切れない奴の日常

100年後には、僕たちはこの世界にいないということ

今週のお題「人生に影響を与えた1冊」

 

はてなブログの「今週のお題」が「人生に影響を与えた1冊」ということで、書いてみる。正直に言うと、そういう本は今までに数え切れないほどあって、とても一つに絞り切れない。

とはいえ、何冊も紹介してしまうと、個々の魅力が薄れてしまう気がするので、1冊だけ紹介したい。

 

僕は普段小説ばかり読むけれど、自己啓発系の本もたまに読む。なんだか行き詰まっている感じがしたり、うまくいかないことが多かったりした時に、たまにそういう本を読むと、大いに励まされ、生きる力が湧いてくることがあるからだ。

今回紹介する本もその1冊。あまりにも有名なので、知らない人の方が少ないかもしれない。

 

R・カールソン『小さいことにくよくよするな!』である。 

小さいことにくよくよするな!―しょせん、すべては小さなこと (サンマーク文庫)

小さいことにくよくよするな!―しょせん、すべては小さなこと (サンマーク文庫)

 

 

これを初めて読んだ時、僕は高校生くらいだっただろうか。自意識過剰で過去の失敗をいつまでも悔やみ悩み続ける自分にとって、この本は、大きな救いとなった。

 

人生を穏やかに生きるためのルール。

それは、小さいことにくよくよせず、しょせん全ては小さなことだ、と思うこと。

 

そのためにどうすればよいか、この本を読めばわかる。

 

本は001〜100までの細かい章立てで構成されている。その中でも僕が一番心に残っている内容が、「082 百年後は、すべて新しい人々」である。

 

毎日生きていると、うまくいかないこともある。他人に怒りを感じたり、自分は不幸だと思ったり。不満や不安が完全に無くなったことなんてこれまで一度だって無いのかもしれない。でも、少し考えてみればわかるけれど、100年後、僕たちは誰ひとりとしてこの世界にいないはずだ。しょせん、その程度のちっぽけなものなのだ、人生は。

 

普段は目の前のことにばかり意識が行きがちだから、会社や学校で失敗しただけで、「もうダメだ!」なんて絶望的な気分になったりしてしまう。でも、そんなこと、100年後には誰も知らないだろう。いや、5年後10年後だとしても、一体そのことを何人の人が覚えているだろうか。

 

僕は、この本を読むまで失敗をするのが怖かった。でも、この内容を読んで考え方を変えた。この本は良い意味で僕の肩の力を抜いてくれた。どうせ、100年後には今生きている人たちはいない。どう思われたっていいや、失敗してもいいや、と思えるようになった。

 

何が起こるのかわからず、いつ終わるのかも知れないのが人生。だからいろんな不安に襲われる。でも、そんな時、この本を読めばきっと心が軽くなる。

 

終わりがあるからこそ希望が持てる。限りがあるからこそ、毎日を大切に生きなくてはと思う。どんな風に生きたって、100年後には誰も覚えていない。だから、自分の望むとおりに生きたい。