元はただの石ころ

「確かなのは過去でも未来でもなく今」とわかっているけれど、そう簡単に割り切れない奴の日常

38歳、今月で仕事を辞めるので有給休暇を消化して神保町へ行ってきた

もう何度目だろう、仕事を辞めるのは。これでパワハラ上司ともおさらばできると思うと、気は楽だが、次の転職先はまだ決まっていない。38歳でこれはもうアウトなんじゃないだろうか。まだぎりぎり40代じゃないからセーフなのか。否、転職サイトを毎日見ているが応募の段階で35歳までという区切りはかなり多い。これといったスキルもなく、ただ目の前の仕事が嫌で逃げるように辞めてきた自分にできる仕事なんてもう無いのかもしれない。無ければ無いでせいせいするが、生きるには金が必要だ。金を稼ぐには働かなくてはいけない。もう何度目だろう。同じようなところをぐるぐると回り続けているような気がする。

 

来週、3日間出勤して、今の職場とはサヨナラだ。有給休暇、7日残っていたのに3日しか消化できなかった。病欠でもなんでもして休んでそのままおさらばでもいいのに。もう辞める職場の人間のことばかり気にしている自分。彼らが俺の次の転職先を見つけてくれるわけでもないのに。最終日には菓子折りを渡すんだ、お世話になりました、なんて言いながら。考えるだけで頭が痛くなる。でも、もうあと3日だ。終わらせるだけの消化試合だ。消耗するな。これ以上自分をすり減らしてはいけない。

 

久し振りに神保町へ行った。以前に行ったのは1年前だったか。これまであったビルや店が無くなっているのに驚いた。コロナのせいか神保町で有名なレストランもここ数年で複数が閉店してしまった。

 

葉真中 顕の「ロング・アフタヌーン」を神保町のリトル・マーメイドというパン屋併設のカフェで読了した。本当は東京堂書店併設のカフェに行きたかったのだが、着いたのが10時でまだ開いていなかった。相変わらず、葉真中の小説は期待を裏切らない面白さだった。今回はしかも、小説家になりたい登場人物の話だ。

 

小説を読んでなんとかこれまで生きてきた。

小説を読んで救われることも多い。

そんな人達にこそ読んでもらいたい。